まるで知らないひとみたいだった。
知ってるのに、初めて見るひとみたいだった。
大人っぽくなった。おとこのひとになっていくねえなんて
呑気に思ってられたのはほんの最初だけ。
こんな顔だったっけ
こんな踊りだったっけ
ひきこまれるように、のまれるように、
観つづけることしかできなかった。
…顔は単にアイメイクが濃かったのかもしれないけどねw
リベンジャー、いつもより汗かいてた気がする。髪をかきあげるのが頻繁だった。
たっきーと向き合った顔が、今までと違った。
土蜘蛛前の踊り、いつもより力強かった。
琴の音で土蜘蛛を見つけたときのあの顔は、仇を見つけた顔だと思った。
五郎の揺れみたいなものがより見えた気がしたのは、芝居によるものか、私の見方か。
「お前だ! 俺たちを狂わせたのはお前だ!!」
すっごく良かった。
WITH LOVEではやっぱりしっかり口角を上げて微笑んでいて。
優しく優しくその手から差し出される愛が、ひたすら愛おしかった。
私は何度、きみに落ちるのだろう。
与えられる幸せに
私は、きみに何を差し出せるだろう。